40歳、結婚前に自分の体と向き合う日々
2018年、40歳になる年に結婚が決まりました。
この年で結婚となると、子供がほしいのであればすぐに考えるものなのでしょう。
それまで子供と触れ合ったことがほとんどない私は、自分のこととして真剣に考えることが出来ないでいました。
若い頃から生理痛が重く生理不順にもなやんでいたのに、婦人科にちゃんと通ったこともなく、がん検診も受けたことがないまま放置してました。
「まぁ、きっとで子供なんてできないよね…」と心のどこかで思いながら、
子供について相談をすることなく、結婚の日が近づいていきました。

今思えば、考えが適当すぎて…
情けなくって腹が立っちゃう。。
夫は子供好きだと聞いていましたが、年齢も42歳で若くはないし、まさか本気で欲しがっているとは思っていませんでした。
でも、ある日出かけた先の公園で、キラキラした笑顔で遊ぶ子供たちを見た夫が「俺たちもあんな家族になるのかな」とつぶやいた瞬間、心臓がざわざわして焦りが一気に押し寄せました。


久しぶりの婦人科受診
思い切って婦人科を受診することにしました。
相手が子供を欲しがっている以上、入籍する前に妊娠が絶対にできない体なのであれば、ちゃんと伝えておかなくてはならないと思ったからです。
婦人科を受診したことがほとんどなかった私は、女性医師を探し「下腹部に違和感を感じる」と言って予約を取りました。
結果は「子宮の中はきれいですね。がん検診を望まれていないので、それ以上はわかりませんが…」と言われました。
そうか、がん検診を受けるべきだったのか…。
「実は結婚することになり、妊娠が可能な体なのか知りたかったから受診した」と打ち明けたところ、急に表情が暗くなり、
「妊娠ねぇ…できるんじゃないですか?ただ、不妊治療を希望するならほかに行ってくださいね。
うち、そういう病院じゃないんで。」と言われ、ショックで頭が真っ白になります。
不妊治療の相談なんて、するつもりじゃなかったのに…
がん検診を受けるとしても、その病院を選ぶことはもうないだろうと思いながら帰路につきました。



言われた言葉は正直ショックでしたが、
病院ごとに担う役割があること、今なら理解できます。
受診するまでの私の準備が足りなかったんだよなぁ。


そこで初めて、妊娠に不安があると夫に打ち明けました。
身体のことももちろん、私が育児をできるとは思わない、と正直に話しました。
「子供はできたら、それは嬉しいけど、身体が一番大事。たとえ子供が持てなくても結婚する意志はかわらない」と言ってもらい、少しだけ気分が軽くなりました。
迷走する再受診とMRI
女性医師じゃないと恥ずかしい…なんてこだわってる場合じゃないと、意を決してすぐ受診できる別の病院へ。
今度はがん検診を希望し検査を受けました。
結果を聞きに行くと、子宮腺癌の疑いがあるため、すぐに大きな病院で再検査を受けるよう指示されます。
それを聞いたときは意外と冷静でした。
「ああ、やっぱりね。生理、ちょっとおかしかったもんなぁ。」と、まるで他人事のような気持だったと思います。
大きい病院を受診する前に、別の病院でMRIを撮影しておくようにと紹介状を2通渡されました。
仕事を何度か休んで撮影データをもらい、大きい病院に向かいました。
緊張しながら、夫と一緒に当日を迎えましたが、
「他で撮った画像は使えません」と言われ、その日は詳しい話はほとんど聞くことができませんでした。



別の病院の画像を見てもらえるか事前に確認すべきでした。
お金も時間もかかったのに無駄足に💦
MRIを撮って、痛みに耐えながら細胞診を受け、また別に日に結果を聞きに…と、
体も心も疲れてしまい、このままずっと終わらないんじゃないかと思う日もありました。


異形成の疑いと葛藤
診断結果は
「癌は見つかりませんが、将来的に腺癌に進行する可能性のある異形成(LEGH:分葉状頸管腺過形成))の疑いがあります」
その後の説明は、よく覚えていません。
知らない言葉が洪水のように頭に流れ込んできて、パニックになりました。
「異形成です」ではなく、「異形成の疑いがあります。」って、なんでしょう。
「異形成だったとしても、すぐそれが癌になるとは限りません。」
「今のところ癌は見つかっていないけれど、子宮を切除して検査したら、癌が見つかる可能性も0ではありません。」
すべてフワッとしているように聞こえて、はっきりした状況が理解できずにいました。
私が「切除したほうがよい、ということでしょうか」と聞くと
先生は考え込んでしまい、「子宮摘出も一つの方法です」とおっしゃいました。
正直に結婚間近であること、子供についてはこれから話し合っていく予定であることを伝えました。
先生は理解してくれ、もう一度だけ時間をおいて精密検査をしてみようと、再検査の予定を入れてくれました。
「先生、もし先生に娘さんがいらして、私と同じ状況だったら、子宮を摘出しろと言いますか?」
「それね、本当によく聞かれるんですが、申し訳ないけどこればっかりは本人に決めてもらうしかできません。」
そうですよね…
この診察室で同じ質問を先生に投げかけたすべての先輩たちは、どのような決断をしたのか。
それを聞くことができたとしても、人それぞれ背負っている状況は違うのですから、
私は私なりの答えを見つけるしかないのです。
そして、結婚を決めた以上、その決断は私一人のものではなく、私と夫と二人で出さなくてはなりません。
衝撃の妊娠発覚
この間に、予定通り入籍して晴れて夫婦になりました。
子供のことについて話し合うこともありましたが、夫は「身体が第一だよ」としか言いません。
そりゃそうですよね。癌かもしれないと何度も検査を受けている妻に、「子供が欲しい」なんて言えるわけがない。
どちらの結果でもいい、私は早く進む先を決めてしまいたいと思っていました。
その後、また細胞診やMRIを受けてもハッキリとした診断は下らず、苛立ちが募ります。
「私は癌なんでしょうか。結婚を機に保険の見直しもしたいのですが、私は癌や異形成の診断を受けたことになるでしょうか?」と先生に聞くと、「年齢も年齢だし、子供も産みたいでしょ。もう一度MRIを撮って考えましょう」と返され、また混乱します。
ちょうどその日、一緒に病院に来てくれていた夫と顔を見合わせてしまいました。
「子供作っても、いいんですか??」
「年齢的に、まだ可能性はあるでしょう。早く診断してすっきりしましょう。」
そして最後のMRIの直前、まさかの妊娠が発覚します。
これまでの不安や検査の日々は、予想もしていなかった方向へ進んでいきます。
続きは、次のお話へ続きます。


